BIPROGYプレゼンツ

川畠成道(かわばたなりみち)ニューイヤーコンサート 2024パンフレット(修正前)

川畠成道(かわばたなりみち)ニューイヤーコンサート 2024パンフレット

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BIPROGY(ビプロジー)プレゼンツ
川畠成道(かわばたなりみち)ニューイヤーコンサート2023

  • 2024年1月27日(土)浜離宮朝日ホール 音楽ホール 13時30分開演(12時45分開場)
  • 出演:
    川畠成道 かわばたなりみち(ヴァイオリン)
    寺嶋陸也 てらしまりくや(ピアノ)

〈主催〉川畠成道音楽事務所
〈協賛〉BIPROGY株式会社
〈協力〉社会福祉法人 日本点字図書館、東京視覚障害者生活支援センター、株式会社テンポプリモ、株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

ごあいさつ

 「BIPROGYプレゼンツ 川畠成道ニューイヤーコンサート2023」にご来場いただきまして誠にありがとうございます。
 私たちは、川畠成道さんの音楽性、平和への願い、医療・福祉・教育分野での社会貢献活動や若い人の育成などの活動に共感し、1998年のデビューからオフィシャルパートナーとして活動を継続しています。今回も本コンサートに目のご不自由な方々をお招きし、BIPROGYグループの社員ボランティアが会場内でのサポートをさせていただいています。
 弊社は2022年4月よりBIPROGYという新たな社名を掲げました。この社名には、ボーダーレスな発想で社会課題解決に取り組むことで、社会価値創出企業へ変革し、すべての可能性を照らす存在となりたい、という想いを込めています。
 その想いのもと、今日、再びこの場に多くの方々と共に集えたことに感謝いたします。
  川畠成道さんの奏でる、心に響くヴァイオリンの音色とともに、心休まるひとときをお過ごしいただければ幸いです。

2023年1月28日
BIPROGY株式会社

本パンフレットの内容を、音声読み上げ機能でお聞きいただけます。

川畠成道チャリティコンサート2023パンフレット
http://www.kawabatanarimichi.jp/info/info_230128_P.html

※ 会場内での携帯電話等のご利用はお控えください。

新春によせて

 新しい年を迎えお慶びを申し上げます。今年2023年が皆様にとりまして素晴らしい年となりますよう心より願っております。
 2020年頃よりの社会を覆う状況に加え、世界を見渡してみれば争いの絶えることのない日常が続いています。このような中、私たち音楽家にとって新しい一年も音楽の灯を絶やさないという、昨年を表す一文字でもある「戦」の日々が続いていくことでしょう。
 今年のニューイヤーコンサートは、華やかに新たな年を祝うリヒャルト・シュトラウスのソナタにはじまり、寺嶋陸也さん作曲の「舟歌」「サパテアード」などの新曲を、皆様と共に楽しみつつ、音楽の奥深い魅力を再発見するひとときになればと考えています。
 最後になりましたが、本公演にご尽力いただきましたBIPROGY株式会社、BIPROGYグループの皆様に、心より御礼申し上げます。

川畠 成道

プログラム

前半
  • 【約28分】 リヒャルト・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18, TrV151
     Ⅰ. Allegro ma non troppo【約11分半】
     Ⅱ. Improvisation (Andante cantabile)【約8分半】
     Ⅲ. Finale (Andante - Allegro)【約8分】
休憩 20分
後半
  • 【約5分半】 寺嶋陸也:舟歌 ※初演
  • 【約3分半】 寺嶋陸也:サパテアード ※初演
  • 【約3分】 ポンセ(ハイフェッツ編):エストレリータ
  • 【約5分】 グノー:アヴェ・マリア
  • 【約7分】 サラサーテ:バスク奇想曲 Op.24

※配布パンフレットには記載の無い【演奏時間】については、そのとおりではありません。演奏時間の目安として表示いたします。

※やむを得ない事情により、出演者、曲目が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

曲目解説にかえて
 ~川畠成道 みずからの言葉で~

寺嶋陸也氏の解説が2曲あります (※印)

ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
Violin Sonata in E-Flat Major, Op.18
R.シュトラウス Richard Strauss(1864-1949)

第1楽章:Allegro ma non troppo
第2楽章:Improvisation (Andante cantabile)
第3楽章:Finale (Andante - Allegro)

時は19世紀後半のドイツ、音楽界において二人の大作曲家が君臨していた。一人は絶対音楽を信奉するブラームス、もう一人は表現主義を追求するワーグナー、双方の陣営に分かれ激しい論争が戦わされていた。1864年にこの世に生を受けたシュトラウス、彼の父親はミュンヘン宮廷歌劇場の首席ホルン奏者をしており、熱心なブラームス支持者であったという。しかし何故か生まれた息子にはワーグナーのファーストネームであるリヒャルトと名づけている。このソナタは1887年から1888年にかけて書かれた。後に交響詩やオペラなど大規模な作品を多く手掛けることになるシュトラウスであるが、この時期は最初の交響詩である『ドン・ファン』を書く直前のころで、将来彼が好んで用いることになるライトモチーフ(オペラや交響詩などの楽曲中、人物や状況などを暗示するために奏されるモチーフ)的な動機の活用が見られる。またシュトラウスはかなりのレベルまでヴァイオリンを弾きこなすことができ、その様な側面もヴァイオリンの扱いにおいて垣間見える。つまり室内楽のジャンルに区分される二重奏ソナタにおいて、挑戦的とも思えるほどの技巧を駆使している。シュトラウス23歳から24歳にかけての作曲ということもあり、後年のような円熟味はないが、その分若さゆえの野心や好奇心といったものが感じられ、それが本作品の大きな魅力の一つと言えるのではないだろうか。

「2022年に、川畠さんからの依頼でヴァイオリン独奏のための《かーちーべー(夏至南風)》と、ヴァイオリンとピアノのための小品をいくつか作曲させていただきました。本日はその中から《サパテアード》と《舟歌》の2曲を演奏していただくことになりました。」 (寺嶋陸也)

サパテアード ※
Zapateado
寺嶋陸也 Rikuya Terashima(1964‐)

サラサーテにも同じ名前の作品がありますが、スペイン舞踊のひとつで、靴(サパト)の爪先や踵を技巧的踏み鳴らす複雑なリズムが特徴です。ここでは、急速なテンポのまま拍子と気分を変える2つの中間部を持つロンド形式になっています。

舟歌 ※
Barcarole
寺嶋陸也 Rikuya Terashima(1964‐)

世界中にいろいろな舟歌がありますが、クラシック音楽で多いのはヴェネツィアのゴンドラの漕ぎ手が歌う舟歌を模した8分の6や8分の12拍子のリズムで、オッフェンバックの《ホフマンの舟歌》がその典型です。この曲では、ヴァイオリンだけで始まり、徐々にまわりの風景や音を楽しみながらゆっくりと進んでゆきます。

エストレリータ
Estrellita(arr : J. Heifetz for violin and piano)
M.ポンセ Manuel Maria Ponce(1882-1948)

「エストレリータ」とは、スペイン語で「小さな星」を意味する。原曲は歌曲だが、今日ではヴァイオリン曲としてより知られているようだ。演奏に際しては、優雅に、特にポルタメント(指をスライドさせる技法)の使い方に気を配りたい。

アヴェ・マリア
Ave Maria
C.グノー Charles Francois Gounod(1818-1893)

1980年、8歳で命の危なかった見ず知らずの私のことを、我が子と思って献身的に世話をして下さった今は亡き、はる子さんのアメリカンネームもマリアンであった。2000年秋、20年ぶりに訪れたロサンゼルスのコンサートで、最後に演奏したのもこの曲であった。この曲を演奏すると、これまで辿ってきた道を思い、自分を支えてくれた多くの方々への感謝の気持ちでいっぱいになる。J.S.バッハの《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》の「前奏曲 第1番 ハ長調」にラテン語の聖句「アヴェ・マリア」を乗せ、1859年に作曲された。尚、正確には前奏曲1番の22小節目の後に1小節だけ新しい音形が加えられている。

バスク奇想曲
Caprice Basque
P.サラサーテ Pablo Martin Meliton de Sarasate y Navascuez(1844-1908)

私が王立音楽院の学生であった頃、南仏のピレネー山脈の麓で、スペイン領との境、プラドで開かれていたカザルスフェスティバルに参加して、かの地に2週間ほど滞在したことがある。1995年8月の初めのことであった。まさに太陽が直接ふり注ぐような土地であった。そこで私はサラサーテの曲を数曲勉強していたのだが、サラサーテの故郷パンプロ―ナも、このピレネー山脈を越えたところにあるかと思うと、なんだか嬉しくなって興奮したのを思い出す。その中の1曲が「バスク奇想曲」であった。
この曲の持つ醍醐味は、ダイナミックなリズムと哀愁を帯びたメロディーで、それはこの上なく開放的で、情熱的である。この底知れぬのびやかさは、南欧の歴史の中で生まれた民族音楽なのだと痛感させられたものである。

出演者プロフィール

川畠成道(かわばたなりみち) Narimichi Kawabata - violin

1971年、東京生まれ。視覚障害を負った幼少期にヴァイオリンと出会い、音楽の勉強を始める。桐朋学園大学卒業後、英国王立音楽院へ留学。1997年、同院を同院史上2人目となるスペシャル・アーティスト・ステイタスの称号を授与され首席卒業。1998年、東京・サントリーホールにおいて小林研一郎指揮、日本フィルハーモニー交響楽団との共演でデビュー。その後、英国と日本を拠点にソリストとして精力的な活動を展開し、毎年数多くのリサイタルと国内外の主要オーケストラと多数共演を行っている。2004年、英国にてマリア・ジョアン・ピリス、ハインリッヒ・シフ等と共にチャールズ皇太子主催のリサイタルシリーズに邦人アーティストとしてただ一人招かれ、英国人ピアニストとのデュオで高い評価を得る。2005年、イタリア・ボローニャ歌劇場にて開催されたボローニャ歌劇場室内合奏団とのヴィヴァルディ「四季」の演奏は、満員の観衆が総立ちとなる喝采を受ける。2006年は、ユベール・スダーン指揮ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の日本ツアーのソリストに起用された他、米国、中国等でリサイタルツアーを開催。2007年、スロヴェニア国立マリボール歌劇場管弦楽団との共演でヴォルフ=フェラーリ作曲「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」を日本初演、また同楽団のスロヴェニア公演でもソリストを務める。2011年には、欧州最高のオーケストラのひとつであるキエフ国立フィルハーモニー交響楽団の日本ツアーのソリストとして成功を収め、2013年、2019年にも再び共演するなど、着実な歩みを進めている。
CDは、1999年リリースのファーストアルバム「歌の翼に」(ビクターエンタテインメント)が20万枚の記録的大ヒットとなり各地で売り切れ公演が続出、大きな話題を集めて以来、2018年のデビュー20周年記念アルバム「J.S.BACH 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV1001-1006」まで15枚をリリースしている。尚、デビュー10周年記念CD「ザ・ベスト」と11枚目のCD「川畠成道|クライスラーを弾く」、13枚目の「無伴奏の世界|川畠成道」は、「レコード芸術誌」で特選盤に選ばれている。
「徹子の部屋」、「スタジオパークからこんにちは」などのテレビ番組にも出演。エフエム世田谷「川畠成道のレディオ・ストリングス」では5年間パーソナリティーを務めた。弦楽器専門誌 「サラサーテ」における連載は、2007年より継続、好評を得ている。
デビュー当初より音楽活動の傍ら、積極的に国内外でチャリティコンサートを行う。
中学音楽鑑賞教材や高校英語・現代文教科書、高校入試問題やNHKラジオ高校講座「現代文」に映像や文章が使用される等、社会派アーティストとしても多方面に影響を与えている。
文部科学省スペシャルサポート大使。日本弦楽指導者協会関東支部所属。

川畠成道オフィシャルサイト
http://www.kawabatanarimichi.jp

寺嶋陸也(てらしまりくや) Rikuya Terashima - piano

1964年生まれ。東京藝術大学音楽学部作曲科卒、同大学院修了。オペラシアターこんにゃく座での活動や、1997年東京都現代美術館でのポンピドー・コレクション展開催記念サティ連続コンサート「伝統の変装」、2003年パリ日本文化会館における作品個展「東洋・西洋の音楽の交流」などは高く評価され、2006年にはタングルウッド音楽祭に招かれボストン交響楽団のメンバーと自作を含む室内楽を演奏した。作曲、ピアノ演奏のほか、東京室内歌劇場やびわ湖ホールのオペラ公演の指揮など、活動は多方面にわたる。オペラ『あん』『グスコーブドリの伝記』『ヒト・マル』『ガリレイの生涯』『末摘花』、合唱オペラ『そして旅に出た』、合唱劇『星の王子さま』、『尺八・二十絃箏と管弦楽のための協奏曲』、合唱のための『詩篇第49番』『沖縄のスケッチ』、オーボエ・三味線と打楽器のための『異郷の景色』、古代復元楽器のための『大陸・半島・島』など作品多数。
「大陸・半島・島/寺嶋陸也作品集」(ALCD9026)、「二月から十一月への愛のうた(栗山文昭の芸術2/寺嶋陸也作品集)」(VICS61092)「寺嶋陸也plays林光」(NARD5034)「寺嶋陸也ピアノリサイタル~シューベルト3大ソナタを弾く~」(NARC2129~30 )など、多くのCDがある。
お茶の水女子大学文教育学部非常勤講師。

感染症対策についてご確認ください

感染症対策についてのお知らせとお願い
https://tempoprimo.co.jp/stage/y2023/kawabata-ny

「お客様へのお願い」

感染症対策のため、前方座席の販売は見合わせております。発熱など体調に不安のある方は係員にお申し出ください。来館時、お手洗い使用後の手洗いや消毒にご協力ください。館内ではマスクを着用してください。開場時、お手洗い利用時の整列では間隔を空けてお並びください。退場時の混雑を避けるため規制退場を行う場合がございます。ご協力をお願い申し上げます。

コンサートインフォメーション

チャリティプログラム2023 「川畠成道 ヴァイオリンリサイタル」

日時 2023年3月25日(土) 13時30分開演(12時45分開場)
会場 浜離宮朝日ホール 音楽ホール
出演 川畠 成道(ヴァイオリン)
佐藤勝重(ピアノ)
曲目
  • ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 Op.17「クロイツェル」
  • ファリャ:スペイン舞曲 第1番オペラ“はかなき人生”より 
  • ワックスマン:カルメン幻想曲
チケット代金 【全席指定】S席5,500円、A席4,500円、学生券3,000円
※チケットは、チラシに記載の各プレイガイドでお求めいただけます。
お問合せ テンポプリモ 電話:03-3524-1221(平日10時半~17時)
『プレ・ミニコンサート』のお知らせ 開演前のひととき、ぜひお楽しみください(13時~13時15分頃 ステージにて)
演奏:川畠成道(Vn.)/林陽菜(Pf.)

川畠成道オフィシャルファンクラブ「川畠成道の会」入会のご案内

当会は、ヴァイオリニスト川畠成道の活動をサポートする会です。
コンサートチケットの優先予約や、会報誌のお届け、そして秋には「ファンの集い」の開催を予定しております。是非ご一緒に川畠成道を応援しませんか!
皆様のご入会を心よりお待ち申し上げております。

お問合せ

「川畠成道の会」事務局
〒107-0062 東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山402号(川畠成道音楽事務所内)
電話:080-5504-7131(受付日時:毎週木曜13時~15時半)
FAX:03-6438-9694
Eメール:narimichinokai@music.so-net.ne.jp