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日本ユニシス・プレゼンツ ニューイヤーコンサート2017を終えて −川畠成道より−

去る1月、恒例の日本ユニシスプレゼンツニューイヤーコンサートを行った。冒頭にはベートーヴェンのソナタから第5番「春」を演奏。これは本公演におけるベートーヴェンのソナタ全曲制覇に向けての一環である。 ベートーヴェンのソナタ全10曲のうちでも第9番クロイツェルと並び、特に数多くのステージで演奏して来た作品だが、改めてその世界観の奥深さを感じたように思う。 一見清らかな小川のせせらぎのように思える旋律が印象的であるが、そこに音質の違いや強弱、テンポなど細部に渡り工夫を施すことで、それまで見ることのなかった世界を見た思いがした。続いての作品はリヒャルト・シュトラウスのソナタ。 シュトラウスが生涯に書いた唯一のヴァイオリンとピアノのためのソナタである。思えば1998年11月、初めてのリサイタルを紀尾井ホールにて行った時もこの作品を取り上げている。以来20年近い月日を経て再び演奏したわけだが、その間の時の流れと自身の変化を感じる思いであった。 演奏家は自分が行って来た演奏を全てとは言わないまでも、ある程度感覚的に記憶している。それが同じ会場かつ同じ作品となれば、これだけの年月を経てもそれぞれの違いはかなり鮮明に分かる。後半にはガーシュイン:ポギーとベスやラヴェル:チガーヌなど、いずれも長年弾き続けている曲が並んだ。 自分自身と曲をより一体化させて行く意味において、年数をかけ回を重ね演奏するのは重要だと思う。一方その時その瞬間にしか存在しないもの、これもライブのコンサートならではである。将来、今現在を振り返った時、何を感じるだろうか。 より成長した自分でありたいと願うと同時にある種の懐かしさを覚えるのかも知れない。ふとその様な思いが脳裏をよぎった。

(川畠成道)

本公演では、視覚障がいをお持ちの方々を招待し、「日本ユニシスグループ」の社員の方々による様々なボランティアサポートを実施。コンサート会場内外において40名を超えるサポートを頂きました。点字、大文字、反転文字のプログラム配布に加え、音声読み取り機能でプログラムの文字を全て聞き取ることができるパンフレットを作成。演奏会を楽しむ工夫と、実際の会場内外でのサポート力を持って、目の不自由な方々への安心感に変えられるよう、今後も日本ユニシスのご協力のもと継続して参りたいと思います。

(川畠成道音楽事務所 オフィス・ボー・トゥリー)