ソナタシリーズ2016 によせて -川畠成道より-

音楽家にとって夏は重要な季節である。それまでに蓄積した疲労を取るべく、心と身体を休めながら秋から始まるシーズンに向けての充電を行う。 目下私が取り組んでいるのはバッハ作曲無伴奏パルティータ第1番である。この作品に関しては高校生の頃に1度だけ勉強したことがある。
しかしそれは数十年前のことで、曲に対する私の理解度も現在とは違う。更にもう1つ、この作品をコンサートの演目に載せることでバッハ無伴奏ソナタとパルティータ全6曲を弾いたことになる。 全曲制覇することで見えて来るものが有るのか、或いはバッハや古典音楽に対する概念に違いが出るのか。ソナタシリーズまであと約1か月、1日1日を大切に過ごして行きたい。

(川畠成道)

毎年9月に開催いたします本公演も、お蔭様で回を重ね、今年で第13回となります。近年、本シリーズでは、無伴奏作品に焦点を当てております。 今回も、ヴァイオリンと真摯に向き合い、作品と深く対峙し、意欲的なプログラムとなっておりますので、是非紀尾井ホールにお越しいただけましたら幸いです。

(川畠成道音楽事務所 オフィス・ボー・トゥリー)

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