デビュー10周年にあたって川畠なりみちからのメッセージ

ヴァイオリンを持ったなりみちの写真

1998年、サントリーホールにて始まった私の音楽活動も、今年で10年を迎えました。 これまで私を支えて下さった全ての皆様に心より感謝申し上げます。
節目の年を迎えた今年の2月、私は自分自身の音楽人生の出発点となったロサンゼルスを訪れました。28年前、入院生活を送ったUCLAや院内の植物園、そのほか当時通い慣れた道を歩き、それらを、その後のヴァイオリンとの出会いや、これまでの道のりと重ね合わせていました。
人は、苦難に直面したとき頂いた愛情を、決して忘れることはありません。ロサンゼルスでの出来事は、私の内に、そして私の音楽に、確実に息づいていることでしょう。

私は、「どの様な音楽家を目指しているのか」と訊かれた時、「一音で、これが川畠成道(なりみち)の音だと分かって頂ける音楽家」と答えます。しかし、それはなかなか難しいことだと思います。そもそも、自分自身とは一体何であるか、それはもしかすると、永遠に解けることのない課題なのかもしれません。
しかし、私はその答えを探し続けます。そしてヴァイオリンを弾き続けます。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2008年9月 川畠 成道(なりみち)


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